ぬまち

砂時計のぬまちのレビュー・感想・評価

砂時計(1973年製作の映画)
4.5
ギリアムやホドロフスキー、シュヴァンクマイエルあたりが好きな人はドンピシャでハマりそうな、シュールでダークなアート映画。

時代も空間も異なる世界を撮影や編集でシームレスに繋げながら、主人公の終わらない地獄めぐりを描く。その出口のない迷宮感は、まさに夢を見ているような感覚に陥るのだが、これが無茶苦茶心地良い。この感覚は、宮崎駿の最新作『君たちはどう生きるか』にも近い。

ツタが生え放題の巨大な廃墟と化した療養所や、西洋と中東が入り混じったような妖しい街並みなど、ロケーションも魅力的。この混在ぶりも『千と千尋の神隠し』っぽいし。もしかして宮崎駿、見てた?
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