U-NEXTで鑑賞。なんか久々に「すげえ映画観たな」と感じる映画だったな。アルトマンの『マッシュ』では登場人物たちが狂気の人を装い、自らの正気を保つというブラックユーモアの作品だった。一方で『ストリーマーズ』は物語そのものにユーモアはなく、ただただ重苦しい雰囲気が映し出される。最もプライベートな個人の性愛に関する話題に触れ、執拗に質問し、装い隠すことを許さない密室空間。干渉されるべきではない個人の権利や秘密をめぐる小さな戦争が常軌を逸した空間で繰り広げられる。狂気を演じることで正気を保つという『マッシュ』の物語がハッピーエンドだったとしたら、本作の結末は悲劇以外の何物でもない。アルトマンの作品でベスト3に入るくらい好き。
