Eyesworth

マンハッタンのEyesworthのレビュー・感想・評価

マンハッタン(1979年製作の映画)
4.7
【灰色の摩天楼】

ウディ・アレンが監督と主演を務めた1980年のロマンス映画。大都会ニューヨークを舞台にモノクロ映像でつづった群像劇。ヒロインは『アニー・ホール』同様ダイアン・キートン。

〈あらすじ〉
マンハッタンのレストランで、いつものように会話に花を咲かせるテレビライターのアイザック(ウディ・アレン)と親友の学校教師エール。アイザックは42歳だが、17歳の学生トレーシーと同棲中。彼には2度の離婚歴があり、2番目の妻ジル(メリル・ストリープ)が彼との生活を暴露した小説を書こうとしていることに頭を悩ませていた。ある日、イェールの浮気相手である雑誌記者メリー(ダイアン・キートン)と出会ったアイザックは彼女と意気投合し、夜のマンハッタンを連れ立って散策するが…。

〈所感〉
続アニー・ホールといった感じで、生粋のニューヨーカーであるウディ・アレンの卓越した作家ぶりを存分に楽しめる作品。相変わらずウィットに富んだ言い回しが癖になり面白い。作中の人物が大体インテリ気質なので、私もそうかもしれないがインテリを気取った人間ほど楽しめるのかもしれない。ああわかるなぁ!と共感したり、いやそんな風には思わないだろ!とツッコミを入れて見るのがとても面白い。モノクロ映像でも美しく映える街並みと人物の表情はこれぞマンハッタンである。あくまで主人公らしきアイザックはオマケで、マンハッタンという都市そのものがこの物語の主人公なのかもしれない。90分程度の恋愛悲喜劇なので軽い気持ちで見れて、それでいて洒落ているので絶対に損しない映画。しかし、メリル・ストリープが若くて美しい。そして元妻恐ろしや…。
Eyesworth

Eyesworth