茜

地獄のモーテルの茜のレビュー・感想・評価

地獄のモーテル(1980年製作の映画)
3.2
モーテル経営とベーコン製造を生業とする兄妹がヤベー奴っていう話。
彼らの経営するモーテルは「MOTEL HELLO」って名前なんだけど「О」の電飾が消えかかってて原題の「MOTEL HELL」に見えるっていうオープニングが洒落てんね。

ベーコン製造って事で、兄妹の秘密については容易に察しがつくかと。
でもゴア的にはかなりマイルドで、過激なスプラッターなんかを求めると肩透かしを食らう。
裏を返せばホラー初心者やグロゴア苦手な人でも楽しめるし、何だかんだ印象に残る描写や台詞なんかも多くて、カルト的人気があるのは理解出来る気がした。

DVDのパッケージに「人肉栽培」って言葉が書いてあるんですけど、ガチのド直球で人間を畑に植えてるんだから笑う。
ご丁寧に声帯を切ることによって、畑に植えられた人間達が声にならない声で呻く姿はなかなかのインパクト。
単に畑から首が生えてるだけならギャグだけど、やたら耳につく「ゴゲゲゲゲェ」みたいな鳴き声がホラー的スパイスとして結構効いてる…まさに家畜のような鳴き声…。

モーテルの客人としてやってくる変態カップルや、ヒロイン登場からの謎恋愛要素、とっくに顔バレしてるのに場を盛り上げるためだけに豚の面を被る兄貴、ラストに明かされる驚愕の真実などなど。
ツッコミどころは満載で、終始ほのぼのしたおバカホラー。
自分は正直そんなにハマらなかったけど、好きな人はとことん好きな緩さなのでは。

…それより同監督が撮ってる「ゴースト・イン・京都」って映画がすげー気になる。
茜