浅野公喜

名探偵コナン 時計じかけの摩天楼の浅野公喜のレビュー・感想・評価

4.0
今も続く超人気アニメの記念すべき第一作。今作を観るのは小1になったばかりのGWに今は亡き新潟万代東宝で観て以来約27年ぶり。蘭はじめ一部キャラの細長い初期のキャラクターデザインが懐かしいです。

冒頭では小五郎を使った事件の推理やコナンになった経緯を描いたり使用するメカの説明が有り、コナンを知らない人(おそらく親御3向け)にも分かりやすい親切な作り。

今作は爆弾魔との戦いを描いており、飛行機のラジコンで遊べばそこに爆弾、電車に乗れば爆弾、映画館の有るビルに行けば爆弾と少年探偵団と蘭のテロ遭遇率が凄まじい事になってますがそれはお約束。犯人は分かりやすいし当時スリルを凄く感じた「新幹線大爆破」もしくは「スピード」の如き電車の所は今となっては車内での混乱やトラブルはそこまで無く、割とあっさりと解決していた事が驚きでしたがやはりハイライトは終盤の映画館。

伏線を(おそらく子供にも分かるよう)これでもかと張ってるのであの爆弾の二者一択は想像通りだったのですが、超ベタながら理屈を超えた蘭の新一への想いが反映されてるうえに「一体どっちを切ったんだ?」と思わせる少しの間映像がモノクロになる演出が見事。また、ドアを挟んでの蘭と「新一」の会話も一番大変な時に一番距離が近くなってしまう状況が切なさを生み出してます。

白鳥刑事が犯人だと宣言する小五郎のトンチンカンな推理もかなり笑いました。劇中でも最後に描かれ新一の誕生日である5月4日に鑑賞した今作、その偶然が嬉しかった&思い出の作品ということもあり少し高めの点数にした次第です。
浅野公喜

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