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丹下左膳 濡れ燕一刀流のらんらんのレビュー・感想・評価

丹下左膳 濡れ燕一刀流(1961年製作の映画)
3.5
大友柳太朗主演の丹下左膳シリーズ第4作目(全5作)
【あらすじ】
例によって日光改修の命を受けた柳生藩
幕府も柳生藩もこけざるの壺にまつわる隠し軍用金に期待してたんですが全くの当て外れ
悪老中(柳永二郎)はそれならそれでさっさと破産させて取り潰しちゃえと腹心(平幹二朗)を補佐役につけて工作を始めます

そんな状況で
丹下左膳(大友柳太朗)やおふじ(長谷川裕見子)、ちょび安
柳生源三郎(大川橋蔵)、萩乃(丘さとみ)
といったお馴染みのメンバーが登場し物語に絡んでいきます
【感想】
一番思ったのは出演者が豪華!
それもお盆映画でもお正月映画でもなくてこのメンバーが普通に出てるのがまた凄い

けどその分どうしても顔見せ程度でもったいないと感じちゃったりもする
その点で今回出番が多いのが
悪役平幹二朗、ゲストヒロイン的な桜町弘子、敵と味方を行ったり来たりな多々良純
あとは脇役ではあるけど清廉潔白な山形勲ってのが似合ってなくて逆に印象に残る

ストーリーはあくまでエンタメって感じで強引さが目につくか
柳生藩を破産させようとしてるのはあくまで悪老中一派だけで
幕府上層部は柳生藩にお金がないと知ると隠密を使って一夜のうちに庭にお金を埋めて都合してあげたりしてて、アホなことやってんなーってw
つまり幕府上層部は柳生藩の味方なわけで、さらには途中から資金の心配もなくり事情の変わった柳生藩に対して悪事を続ける意味がないんじゃないかなって、数々の悪事もバレバレだし自分の首絞めてるだけな気がする

あと今作で特筆なのが
丹下左膳の恋が描かれている点
自身の見た目がコンプレックスな丹下左膳なんだけど、桜町弘子は盲目で見た目の偏見とかないから積極的にアタック出来ちゃう
完全に惚れちゃった丹下左膳は目の治療のお金を工面しようとしたりもする
でもいざ目が治ったらバケモノみたいな姿を見られたくなくて姿を消すっていうね、、、
丹下左膳の妄想で五体満足な自分と目の見える桜町弘子がラブラブするシーンの切なさ

と、いいお話風ではあるんだけど
丹下左膳には長谷川裕見子って奥さんと、ちょび安っていう子供がいるわけで
大真面目な恋ではあるけど浮気なんですよねー、そこがちょっと複雑
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