【忘れられた小さな傑作】
バーバラ・ローデン脚本・監督・主演による、
処女作にして遺作。
'70年ヴェネツィア国際映画祭【最優秀外国映画賞受賞】作品。
WK君のレヴューで昨年知り、期待して極力…
"ワンダ" を観た。
まず最初に出た感想が、これほどまでに "女性性" に肉薄し男性目線の脚色をせずに堂々と描き切った・演じ切った作品があったのかと言う事。限りなく自堕落で、当時のアメリカ社会の底辺…
離婚して金も無くなりワンナイトを繰り返し犯罪者に巻き込まれるお話。仕事が遅くて仕事を貰えなかったり、車を運転中に横向いてクラクション鳴らされたり、ハンバーガー注文間違えたり、たぶん発達障害系あるある…
>>続きを読むアメリカ資本主義による人々の断絶
女性をモノのように扱う男たち
それに頼らざるを得ない女たち
ロードムービーの形を取りながら、アメリカ低所得者層のやるせなさ、空虚感を低予算ならではのザラザラとした手…
ヒロインのワンダは明らかに重度のアスペルガーだと思う。
当時は研究が進んでおらず、発達障害という概念は極一部の研究者にしか認知されていなかったが、大昔から発達障害者は今と変わらず大勢いて、監督はそ…
重機が行き交う砕石場の間近にある住居。耳に刺さるような赤ん坊の鳴き声。そこを出た女が頭にはカーラー、着るものはパジャマといった格好でボタ山に登り、石炭屑を拾う老人に小金を無心する。なんて素敵なオープ…
>>続きを読む(C)1970 FOUNDATION FOR FILMMAKERS