Hiro

酒と女と槍のHiroのレビュー・感想・評価

酒と女と槍(1960年製作の映画)
2.8
左近の気持ちが最後までわからない主人公を大友柳太朗さんが演じる。

女は男をあきらめ、男はいくさをあきらめられない。女の意地と男の意地を上手く描いた作品。
腹を切れなかった主人公は、腹を切った女の前にどうにもならない。

戦場において死を選んだ主人公は、自分の帰る場所をつくらぬよう両陣営に槍の鉾を向ける。
自分を慕っていた女に対するケジメをつけるべく暴れまわるのだった。

男は未練を断ち切れずサムライに出戻り、女は未練を命を絶つ程の一念として存在する。
女の亡き骸を見て、男の一言。『不覚』。

どうにもならない男の不甲斐なさはアンソニークインの『道』を彷彿させる。
ガキには決して分からない作品だろうなあ。。
それにしても淡島千景さんの際立つ美しさが脳裏に残る☺️
カラー作品
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