何とも何とも数奇な運命。
ナチスが勢力を伸ばしていた頃、ルーマニアからハンガリー、ドイツに渡り、嘘や策略、勘違いなどにより翻弄される男。強制労働キャンプや収容所なんかも出て来るので、悲惨な背景ではあるのですが、残酷なシーンは直接は描かれないので悲痛さは強くはないです。
さらに、主人公の男を演じるアンソニー・クインのキャラが、基本善人で明るくて逞しいので、ちょっとユーモラスにも見えます。アンリ・ヴェルヌイユ監督だからか基本は娯楽作品。
それでも、随所に皮肉も効いており考えさせられるところもあります。裁判のシーンでは、少し泣けるとこも、、。
ルーマニアの労働キャンプで運河を作るのですが、そのシーンのビジュアルとか、大作感もあり、全体的に見応えありました。