しろわ

バグダッド・カフェのしろわのレビュー・感想・評価

バグダッド・カフェ(1987年製作の映画)
3.8
砂漠の中のオアシスが、よそ者がもたらす「魔法」によって本物のオアシスになっていく。ヒステリックなブレンダの怒りに同情しつつ、少しずつ心が解けていくさまが良かった。日常に侵食して居場所を作っていくよそ者にヒステリックに怒りをぶつけて、地雷踏んで、ちょっと反省して、というところが非常に人間臭くていい。
冒頭のヤスミンの旦那がその後一切出てこないのもいい。ドイツとアメリカの文化の違いを示すだけの人物。これはラスト、ブレンダとヤスミンが再開した時にそれぞれの過去が観客に伝えられないのと通底している。映画では、お互いが通じあったというメタ内容だけが伝われば良くて、ベタ内容は必要ない!
あと、おばはんの乳首でも文脈が乗ることでこんなにエロになるのか!という本筋とは関係ない気づきもあった。
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