レインウォッチャー

シベリア超特急のレインウォッチャーのレビュー・感想・評価

シベリア超特急(1996年製作の映画)
2.0
■RWと48の地獄⑩
奪われた体の一部を取り戻すため、RWは大晦日までに48の魔物を倒さねばならない!奴等は地獄映画の中に潜んでいる…

□戦績
帯に短し、たすきに…も短し。とでもいうのだろうか。

『シベ超』の愛称で有名(広めたのはみうらじゅん氏らしい)ながら、実際に観た人の話をあまり聞かない。ダイオウグソクムシみたいな映画である。

内容は、水野晴郎氏みずから演じる日本軍大将・山下奉文が、国際色豊かな(という体の)人々の交わるシベリア鉄道の中で殺人事件を解決する、というアガサ某風のミステリテイスト。ちなみに山下大将は史実の人物なのだけれど、水野氏が「なんか顔似てるから」演じることにしたらしい。すげーな。

で、確かに珍品の名に恥じない仕上がりではあって、お話・演技・美術・音楽とか、あらゆる要素が唯々キレイに足りてない。これは…何かの素材です。(CV.ラーメンズ)
しかし逆に言えば、そこまで激烈にとんがった邪気や腐臭は感じないともいえる。なんとなく終始温度が低く、ヘラヘラと緩慢に過ぎてゆくのだ。モノによっては針の山に血の池が控える地獄映画界隈において、こんなぬるま湯たいしたことないのでは…?


そこで念のため、いま話題のChatGPTさんに質問してみた。


Q:ぬるま湯に長時間つかり続けると、人体はどうなるのでしょうか?

A:長時間のぬるま湯浸水は、皮膚の柔軟性を低下させ、体温を上昇させ、血圧を低下させ、感染症リスクを高める可能性があります。避けることをお勧めします。


…だめじゃん!
このシリーズ、どうやら続編が5だか6だかあるらしい。このノリで油断していると、いつのまにか茹で上がっているカエルのごとく、気づけば取り返しのつかない事態になるおそれがありそう。むしろ一番狡猾な敵?

AIもお墨付き、やべー映画だったシベ超。すみません、降りまーす!


□倒しかた
機銃掃射のごとき「そうはならんやろ」の連続に突っ込んでいると本当にキリがないのだけれど、それでも最後に気がかりだったのは「かたせ梨乃はなぜ常に発光してるのか」であった。

コケの一種なのかあるいは菩薩なのか、どちらかだと思うのだが、彼女の正体を知ってる人は教えてほしい。


□分類
道楽ぬるま湯沼地獄


□取り戻したパーツ
未来に乗り遅れないチケット


□次回予告
混迷!『●●原人』!
>>>To Be Continued...


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for 湯っ子 様