rage30

1番街の奇蹟のrage30のネタバレレビュー・内容・結末

1番街の奇蹟(2007年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

立ち退きに遭う、貧民街の人々を描いた作品。

いや~、久々に酷い映画と出合ったな…という感じ。
一応は「貧しい人々と地上げ屋の交流を描いたヒューマンドラマ」なんでしょうけど、貧困描写が辛辣過ぎるんですよね。

特に幼い兄妹を襲う差別と暴力は度が超えたものがあるし、女性や子供がこんなにも殴られる映画は見た事がありません。
そもそも暴力シーンでは役者さんを本当に叩いちゃってるんですよ。
ボクシングのシーンは実際に試合を行った…という記述も見掛けましたが、悪い意味で演技を超えてしまっている。

まぁ、それでも百歩譲って、後半には何かしらの逆転劇が用意されてると思うじゃないですか。
でも、何も起こらないんですよね。
女性ボクサーの前に父親が現れたり、子供が空を飛ぶくらいで、貧民街の問題は何も解決されずに終わってしまう。
救いとなるエピローグも用意されてはいますが、これも唐突な展開で飲み込み辛いものがありました。

ギャグやユーモアの部分も大して面白くないし、私にとっては、ひたすら貧民が痛めつけられる様子を見るだけの映画だったなと。
いくら昔の映画とはいえ、許容し難いものがある作品です。
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