ゴン吉

彼女が水着にきがえたらのゴン吉のレビュー・感想・評価

彼女が水着にきがえたら(1989年製作の映画)
4.0
湘南の海と東京湾を舞台にマリンスポーツを交えながら若者の恋を描いた青春映画。 
原田知世が主演、織田裕二、伊藤かずえ、田中美佐子、谷啓、伊武雅刀らが共演。  

アパレルメーカーに務めるOLの田中真理子(原田知世)は、同僚の石井恭世(伊藤かずえ)と相模湾でダイビング中に、海底に沈むプロぺラ機のDC-3を見つける。
二人が水面に上がってくると、乗ってきたクルーザー船Amazonは見当たらず、たまたま通りかかったヨットTsubame号の吉岡文男(織田裕二)と大塚(谷啓)にピックアップされる。 
その晩、真理子と恭世は、豪華クルーザーでの船上パーティーに参加するが、嫌気がさした真理子はそこから逃げ出し、昼間に出会った吉岡らのモーターボートに助けられる。
そのまま吉岡らの行きつけの店に行くが....  

80年代を代表する青春ラブストーリー「私をスキーに連れてって」のエッセンスをそのままに、夏の湘南海岸と東京湾を舞台にお宝さがしのロマンを描いた作品。
「私をスキーに連れてって」がユーミンの歌をBGMに冬の白銀のゲレンデを舞台に当時のウィンタースポーツの代名詞であるスキーを軸にした作品だったのに対し、本作は夏の青い海を舞台にスキューバーダイビングなどマリンスポーツが楽しめます。
まさにバブル絶頂期の作品らしく、豪華クルーザー、ヨット、水上バイクはもとよりホバークラフトやヘリまで登場し、水上チェイスやカーチェイスも繰り広げられます。
車は「私をスキーに連れてって」でも大活躍したST165型トヨタ・セリカのヴァリエーション違いの真っ赤なコンバーチブルに加えて、ユーミンの名曲”サーフ天国”にちなんだ四駆のハイラックス・サーフが大活躍。
当時の人気歌手グループのサザン・オールスターズの歌が作品を盛り上げワクワクです。
前作同様、バブル時代の作品らしく、ファッションにも凝っていて、アパレル業界のOLを演じるヒロインの原田知世の白のドレスや白のスーツ、白の水着、白を基調としたウェットスーツ姿がキュートです。
また「私をスキーに連れてって」と同様に演出で光が効果的に使われているのも特徴。
クライマックスの水中キスが素敵です。
「そして二人はキスして幸せに暮らしたとさ めでたしめでたし」 
ストーリー前半の捕鯨のモリや会社の避難訓練の伏線が後半で回収されるのも見事です。
「発射!」  
果たして彼女たちは海中でお宝を手に入れることができるのか?

2023.2 BS松竹東急シネマで鑑賞(よる8銀座シネマ)    
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