ゆう

砂に埋れてのゆうのレビュー・感想・評価

砂に埋れて(1918年製作の映画)
4.0
7月に上映予定だが時期的に見れる気がしないので探して見てみた、初見。

最初、絵画からカメラが寄っていくと絵が動き出して始まる凝ったフォードの演出は勿論のことハリー・ケリーが馬に湖畔にやってくる登場シーンを水の反射で見せているショットがかっこいい。


そして最後の砂漠での決闘、とにかく、スピルバーグがフォードについて語っている有名な地平線の逸話が思い出される。

砂漠はサイレントや昔のフィルムでは難しかろう表現を決して地平線を真ん中にはおかず、どちらかというと画面上方に設定して人物が上り下りしたり運動の機能はもちろんのこと23歳の頃からフォードはこういう感覚を携えていたんだなという感動。

砂嵐に身を横たえて耐えるハリー・ケリーもさることながら、助けに来た先住民が軽く馬をいなして横たわらせて自らもわきまえているように身を横たえるしなやかな運動が美しい。

サイレント映画でありながら歌で仲良くなるデュークリーと歌で追悼して終わるという。

見れるのであればヴェーラの特集上映でみたい
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