ちのぬねの

孤島の王のちのぬねののレビュー・感想・評価

孤島の王(2010年製作の映画)
3.8
1900年代初頭のノルウェーの孤島に実在した少年矯正施設の話が元になってるとのこと。
無茶苦茶な理由を押し付ける大人だったとしても言うことは絶対。
極寒の中での作業、虐待。

まだまだ多感で敏感な時期に理不尽でどうにもならない過酷な状況に晒されるっていうのは、辛くてもなんでも真正面から受け入れるしかなくて大変だと思う。
真っ直ぐ正攻法で向かうしかない子供を歪んだ大人が押さえつける図。
大人は表では子供に真っ直ぐな心を求めるくせに「仕方ない」という言葉を逃げ場にして子供を歪ませる。
歪むことが出来ない子、拒否した子は頭を押さえつけ、踏みつけられる。
自分もかつて子供だったことがあるのに何故そんな風になってしまうんだろう。
まだまだ理不尽なことに反発したくなる心なままこの世からいなくなることが幸せか、歪んだものの中でさえ生きることが幸せか。

大人になればなるほど小手先での誤魔化し方がうまくなる。それは良くも悪くも。
そんな私にたぶん答えなんか出ないよなー
とか考えちゃいました。