フォロワーさんのレビューを読んで、めっちゃ観たかったやつ!
とっても大好きな作品でした!
以下ネタバレを含みます。
どのシーンにも、エンディングの様な寂しさを伴う爽やかさを感じた。マーチンもルディも明るく振る舞っていたけれど、常に死の恐怖と闘っていたから。
明日を上手く信じる事が出来ない人間に、どうして藻掻かずにいろと言える?
天国での流行に乗り遅れないように、海の話をするために、海に行きたいという彼らを、どんな理由で止めることができる?
彼らは、窃盗や強盗を繰り返すが、それが本当に悪なのか分からない。この映画には、偽善が全く出てこないから。
命を削りながら、残った命を祈るような行動を私は善悪で括れない。
ラストシーンで、Seligの「Knockin' on Heaven's Door」が流れてから涙が溢れて止まらなくなった。
余韻だけが、じわりじわりと彼の心情を語っているようで、二人の不思議な関係性を想って、泣き続けた。
とっても好きだ。この映画。
20240227 四度目の鑑賞
海に向かうことが彼らの希望なのに、海に近づくことは死を深く意識していく行為でもある。
マーチンもルディも、「もう死んでしまうのだから、何だってやれる」と突き進んでいくのだけれど、その底抜けの明るさと無鉄砲さは死から逃避行をしているように見える。懸命に、必死に、生と死に向かってゆく。
生を強く意識すれば、死を強く意識することなる。終わりに向かって進むこと。
「怖くない。」