アーリー

13ウォーリアーズのアーリーのレビュー・感想・評価

13ウォーリアーズ(1999年製作の映画)
3.0
2023.4.27

アントニオ・バンデラス主演作品を観るのは初。1000年前の北欧を舞台にした歴史もの。

歴史ものといっても原作者マイケル・クライトンのオリジナルストーリーなんかな。ヴァイキングたちが出てくる。その中にアラブ人設定のアントニオ・バンデラスが加わって色々する話。制作費を1億6000万ドルかけたらしいけど、全然回収出来なくて大爆死。まぁそうやろうなと思う点がいくつかある。まずキャストが弱い。アントニオ・バンデラスぐらいかな有名なのは。やのに全然彼がメインではない。一応主人公やけど、役割的には狂言回し。本当に強いヴァルタス?という男がいて、その男の活躍を文学にして後世に残す人。バズ・ラーマンの「ギャツビー」のトビー・マグワイアと同じ感じやけど、文学に残される側はディカプリオでかなり存在感強かったし華がある。でも今作のヴァルタスはちょっと弱い。キャストが有名じゃないのは演出次第でどうにかなると思うけど、今作はそれが上手くいってない。存在感がなく地味。あとは画面が暗すぎる。よって話も暗い。ほんで北欧感もない。どこにお金かけたんやってぐらい全部地味。

けど男の熱さ、みたいなものは凄く感じる。男のロマンとも言えるかも。選ばれた13人の戦士。1人は外国人。その外国人の目線を通して、北欧の男たちの生き様、戦いぶりを描写する。そして死線を潜り抜けることで生まれる男同士の友情。ヴァルタスの最後はザ・男のロマン。少し古臭くて女の子には馴染めない領域の話かも。そこは良かった。そこだけとも言っていいかもしれん。こうやって話の流れを文字にするとまぁ面白そう。キングダムとかと同じやし。けど致命的なのは戦闘シーンがほぼ暗い。誰が何をやってるのか観づらい。あとあんなに優勢な敵たちが、首領がやられただけで引き下がるかな。しかもそれで一件落着みたいになってるし。

舞台がそもそも馴染みがないのがあかんかったんかもしれん。撮影場所も普通のヨーロッパの田舎みたいな感じやし。ワクワク感がない。やのに制作費えぐい。なんでなんやろ。ほんまにどこにそんなお金かけたんやろう。アクションの演出も、そもそも画面が暗くて見えにくいのもあるし、ジョン・マクティアナンにしてはこれといった見せ方もなかったかな。とりあえず彼の作品の中で一番面白くない。
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