円柱野郎

怪獣島の決戦 ゴジラの息子の円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ゴジラシリーズの第8作。

合成放射能って一体なんだ?
まあそれは置いておいて、南海の孤島での気象操作実験チームと当地の怪獣との遭遇を描いた「探検モノ」という雰囲気。
子供のための特撮映画とでもいうか、深刻さよりもどこか牧歌的な雰囲気の方が勝っている感じもするし、ゴジラの擬人化もいよいよ振り切った感がある。
特にタイトルロールの“ゴジラの息子”ことミニラは今作が初登場だが、卵から孵ったばかりの姿が張りのある丸々とした…玉のような赤ちゃんw
育つにつれて駄々をこねたり喜んだりと仕草が人間以外の何ものでもないが…、そういうところが「子供は喜びそうだなあ」くらいにしか思えないというのが正直なところ。
明るい雰囲気が強くなるにつれて、一方でゴジラの持つ負のテーマ性が失われていった事に寂しさを感じるのだろうかね。
求めるものとは違う、というか。
でも、それはそれ、これはこれなのでもあるが。

ゴジラからのスパルタ教育を受けながらも上手く放射熱線が吐けず、丸い輪っかになるところは有名なシーン。
これも子供心には面白いだろう。
泣き声が「パパー」に聞こえるところも、狙ってるわなあ。
どちらかというとミニラの成長が話の中心でもあるせいか、登場する怪獣のカマキラスとクモンガはその他の怪獣に比べるとちょっと弱そうな印象だが。
実際はクモンガがゴジラを苦しめるくらいには強いんだけど、攻撃が糸吐きと死んだフリからの針刺しとは手数自体は少ないよなあw
とは言えカマキラスもクモンガも操演メインの怪獣で、特撮自体は頑張ってるなあとは思った。
雪のシーンはスケール感はともかく寒さ感は出ているし、海が凍るシーンも良いと思う。

人間側のパートは高島忠夫に久保明、平田昭彦に佐原健二と東宝特撮の常連がズラリ。
ある意味で安定感というか、安心感はあるよね。
円柱野郎

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