矢吹健を称える会

OKITE やくざの詩の矢吹健を称える会のレビュー・感想・評価

OKITE やくざの詩(2003年製作の映画)
2.1
 世にも珍しい、松方弘樹監督作。そのためか、Vシネに似つかわしくない豪華面子が出演している。女優陣の顔がみな縦に長いのは、松方兄のご趣味だろうか……などとへんなことを考えながら見た。

 変なストップモーションとか色々気になる点は多いが、氷室京介みたいな見た目した加藤雅也の持ち上げられっぷりに一番違和感がある。「伝説」とまで言われてるんだが、やってることといえば、六平直政を勝手に殺したり兄貴分ボコボコにしたり。かなり身勝手に動く人である。
 吉川晃司との友情も一瞬しか描かれないので全くピンとこないし、ラストの唐突な対決シーンには笑ってしまったが、「この絵がやりたい」という強い意志を感じてちょっと良かった。あと、吉川晃司がさすが動けているのがナイス。カラフルな薄衣のなかでの銃撃戦はジョニー・トー的な抽象性があり、アイデアとして嫌いじゃない。