♪ OH MY 裸足の女神よ
キズをかくさないでいいよ
痛みを知るまなざしは
深く澄んでもう萎れることはない
ダメ男ばかりを好きになる人って。
母性本能が強いのか、破滅願望があるのか。「なんであんな奴(クズ)を好きになるんだろう」と下世話にも不思議なんですが。
たぶん、人生をトータルで考えると。
プラスマイナスゼロで落ち着くのかもしれない、なんて腑に落ちる部分もあって。少なくとも外見に騙されるバカな小娘ではないと本作は証明していて。
何しろ、ヒロインはジェニファー・ロペス。
本作は“彼女を観る映画”と言っても過言ではなく。ビシッとバシッと決まった女性捜査官と、クズ男にメロメロになる生娘のような部分と。そのギャップが限りなく萌えで。
特にメイクを落としたときの表情が秀逸。
さすがはスティーブン・ソダーバーグ監督。役者さんの“美味しい部分”を熟知されているな、と膝を叩きたくなる今日この頃。
勿論、それは主人公も同様の話。
というか、ジョージ・クルーニーはなんであんなにダメな男が似合うのか。正直なところ、彼が品行方正なエリートサラリーマンなんか演じたら「これは夢だな」と確実に分かる案件。
そう。彼は生粋のスタリオン(種馬)。
西に東に飛び回って女性を口説いている印象がメチャクチャに強い…というか、ムスクの香りと一緒に漂うフェロモンは隠せないし、隠すつもりもない筈。
そして、それを熟知している監督さんだからこそ。サスペンスの皮をかぶったラブコメのような作品の中心に据えちゃうわけで、やはり、監督業で最も大切なのは“人を見抜く目”じゃないのか、なんて思う次第。
まあ、そんなわけで。
銀行強盗と刑事の禁断の愛を描いた物語。
基本的にはコメディなので(やたらと映像が止まる演出がそれを際立たせている)肩ひじ張らずに臨む姿勢が吉。
あと身近な女性が「あの人のことをそんなにダメダメ言わないでよ!良い部分もあるんだからね!」なんて言い出すようになったら、その先に待ち構えるのはいばらの道。もう少し品行方正な男性を選んだ方が良いと思いますよ、僕みたいな。
でも、反対されればされるほど燃え上がるんだよねえ。