中年男が奔放な女性に騙されて金を注ぎ込んでしまう展開といい、物語の構成といいこの映画が公開される2年前に作られた『パンドラの箱』と前年の『嘆きの天使』とよく似ておりまるでルノワール監督が二つの作品に…
>>続きを読む本作のミシェル・シモンは、家庭に居場所がなく勘違いして若い女に入れ込むおじさんという役柄にピッタリのリアルな存在感を有していた。妻役のマグドレーヌ・ベリュベも、ミシェル・シモンの暴走の原因となるの…
>>続きを読む窓の外から覗き込むような、窓枠越しの視点が時々挟まるのが印象的だった。急にひいた、第三者的な視線になることで、キショおじの悲劇を冷静にみられる感じ。
そういう視線の主観や客観的なポジションのことを考…
どちらが好きかと問われれば迷わずリメイク先の『スカーレット・ストリート』を選ぶが、絶望に沈むラングとは異なり、絶望の先に乾いた笑いを持ってくるルノワールのシニシズムも嫌いではない。当たり前だが、出て…
>>続きを読む人形たち「この映画には道徳も教訓もありません」。ラングのリメイクを先に見ていたのでやけに早く話が進むなーと思いつつ見ていると後半の贅沢に時間を使った怒涛の演出にぶち上がる。特にミシェル・シモンが女性…
>>続きを読む会社で経理係として働く真面目でうだつが上がらない中年男が、偶々助けた若い娘に惚れ込むが、女はいい加減で暴力的な若い男に惚れており、その男言うとおりに中年男を騙すお話。面白く観れた。
「嘆きの天使」…