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地上の一のレビュー・感想・評価

地上(1957年製作の映画)
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川口浩と野添ひとみが最後に会う夜の草陰みたいなところのセットと美術がヤバい。あの世か?普通の映画ならもっと別れを盛り上げるだろうに、列車に乗り込んだ川口とそれを走って追いかける野添の視線は決して交わらない。呆然と線路に平伏す野添の顔でエンド。コレだ!映画は大映!ふたりはふたりで好き合いつつ色々と大変だが、ひっそりと川口を想いながらゲスい佐分利信の妾になって去っていく香川京子が一番泣かせる。
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