このレビューはネタバレを含みます
悲恋ということは前もって知ってたんだけど、思いの外コメディ寄りのシーンも多かったな?全体的に陽キャ寄りの方々が物語を引っ張ってた。
でもユリディスが亡くなってからは話のトーンがガラリと変わって、暗く静謐なトーンになるのが印象的。
ユリディスが死んでしまい、自棄になってしまったオルフェが挫折を経て彼女の死を受け入れる……という一連のシークエンスが美しい。
夜明けに彼女の遺体を抱えて歩くオルフェのカットが美しいんだよなー。
家に帰るところで終わると思ってたからそこでなんかミラが暴れててその巻き添えでオルフェまで死ぬとは思わなかった。事故で不意打ちじゃん!
オルフェとユリディスの二人のシーン、どの場面もロマンティックで愛おしい。
前の彼女を即捨てるオルフェは今の価値観から見てどうかと思うけれども。
せめてミラに何がしかのフォローは必要だったでしょ……(新しい恋人に乗り換えた途端塩になるなオルフェ)
オルフェにくっついてたちびっ子たちが彼のギターを受け継いで新しいオルフェになるラストシーンは爽やかな余韻があってよかった!
「なにもかも美しい
おれの心はつゆを吸った鳥のようだ
ありがとうユリディスよ
新しい朝焼けよ」
映画の作られた当時の時代背景とか知れたら更に楽しめたかも。
ちゃんとした解説がほしい映画だった。
他の名作ものの映画にも言えることだけども〜