クリーム

愛の悪魔/フランシス・ベイコンの歪んだ肖像のクリームのレビュー・感想・評価

3.9
抽象画家フランシス·ベイコンと彼の愛人で絵のモデルにもなったジョージの物語。冒頭から、気持ち悪い効果音だったり、映像も彼の絵の様に被写体をダブらせたり、歪ませたり、個性的かつ芸術的。ベイコンと言う芸術家の私生活が覗ける興味深い映画でした。歪み具合いがリアルで良かったです。ジョージは、若きダニエル·クレイグが演じています。

ある日、ベイコンの家の天井から落ちて来た男ジョージ·ダイアー。彼は間抜けな泥棒だった。ベイコンは、彼に服を脱いでベッドに来れば、欲しいものを与えてやると言います。 新たな愛人となったジョージの事は、噂になります。ベイコンは、友人達に彼を紹介するのですが…。



ネタバレ↓



ベイコンは、 絵を描く時、ホラー写真を参考にイメージを膨らます様で、衝撃的な写真が沢山あるアトリエで仕事をします。
また、ジョージとデートを重ねるのですが、彼の性癖は、SEXは受けで、M。ジョージが手にベルトを巻き付け、謝るシーンがあったので、叩いたりするのだと思います。
ジョージ は、ベイコンの友人達の評判が良くなくて、一緒にいても蚊帳の外、孤立して行きます。ベイコンは、他の男ともしっかり遊びます(首を締めて貰って喜んでました)。
1971年、パリでベイコンの大回願展が開催。 “現在生存する最も偉大な画家”と喝采を浴びる一方、既に薬中でボロボロだったジョージは、ホテルの部屋で大量のドラッグとアルコールを服用し
、便器で吐き、動かなくなります。
ジョージの事は気の毒だったと言われるベイコン。泣くも笑うも人生だと平気な振りなのか?気に止めていないのか?
いずれにしても、イタイ物語でした。

フランス·ベイコンと言う人は、芸術の才能を与えられたけど、人としては、誉められない人だったのかな。そもそもジョージとの間に愛があったのか?と感じさせるほど、ラストも悲しんでいるんだか良く解らなかった。彼にとってSEXはプレイでしかない様に見えた。人間性が丸出しなのが面白かったです。

サウナのハッテン場のシーンが出て来るのだけど、やっぱり裸の同性が沢山いる所って、何処でもそうなるんだろうか?日本のサウナでもゲイのハッテン場で有名な所があるらしく、混んでないのにわざわざ近くに座り、足を当てて来るとか…。私は先日、ビアンのカップルが露天風呂で喧嘩してるシーンに出くわした。でさぁ、仲直りし始めて、私は空気になった…。そっと逃げたけど…。頼むから、マナーは守って欲しい。LGBTQの人達は、応援するけど、公共の場で何でもありなのは違うと思う。
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