ドナウ

伽揶子のためにのドナウのネタバレレビュー・内容・結末

伽揶子のために(1984年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

この作品に関しては小面倒くさいところは見なくていいと思った。日本や朝鮮に思いを巡らせていたらちっとも入り込めなかったけど、あー映画を見ているんだなぁと思ったら一転、それまでとは全く違う景色が広がっていて、忘れられない作品になった。寂しさや空虚さが全体を支配し、空気は暗く重苦しいのに人々は何故か穏やかで何処か滑稽。サンジュンと伽倻子が店を抜け出した束の間、空は晴れ渡り喜びが溢れ出す。でもその幸福は長く続くことはなく願いが実ることもない。伽倻子のために…心の隙間を埋めるために。きっと伽倻子は死んだけど美和子はどこかで生きているんだろうなと思った。

少年時代のサンジュンのトラウマと檻に入れられたクマと一緒にいたのはアイヌだったのかがちょっと気になった。
ドナウ

ドナウ