ぶみ

マッドマックス/サンダードームのぶみのレビュー・感想・評価

3.0
マックスがむかえた最強の敵!

ジョージ・ミラー、ジョージ・オギルヴィー監督、メル・ギブソン主演によるオーストラリア、アメリカ製作によるアクションで、『マッドマックス2』に続くシリーズ三作目。
核戦争後の荒廃した世界で、子どもだけの国の存亡をかけて闘う主人公の姿を描く。
前作までは鑑賞済みであり、久々の再鑑賞。
主人公となるマックスを前作までと同様ギブソン、マックスが辿り着いた街「バータータウン」の創設者かつ支配者であるアウンティをティナ・ターナーが演じているほか、ブルース・スペンス、ロバート・グラップ、ヘレン・バディ等が登場。
物語は、前作同様殺伐した荒野の中、砂漠にあるバータータウンに辿り着くマックスのシーンでスタート、このバータータウンをまるごと作ったとされるセットの造形美が素晴らしく、なおかつ豚の糞から製造されるメタンガスをエネルギー源としているのだが、思わずその臭いが伝わってきそうな仕上がり。
そんなバータータウンにある闘技場が本作品のサブタイトルにもなっているサンダードームと呼ばれる金網のリングで、「2人入って、出るのは1人」とされるそこでの闘いぶりはまるでサーカスのよう。
ただ、このバータータウンが描かれるのは前半までであり、後半は砂漠のオアシスへと舞台を移してしまうため、言うほどサンダードームの印象が薄かったかなというのが正直なところ。
また、前作までのカーアクションも終盤に至るまでは鳴りを潜めていたため、こちらが求めているものがなかなか始まらなかったものの、いざ始まってしまえば、ベース車両がもはやなんだかわからないクルマによるカーチェイスを中心に、列車と車が合体したヒャッハー感溢れる車両が広大な砂漠を疾走したり、爆発あり、肉弾戦あり、飛行機ありともはや何でもあり状態となった次第。
前二作が、ほぼ物語らしき要素が薄かったのに対し、本作品ではドラマやアドベンチャー要素が盛り込まれていたため、バータータウンから脱出するシーンは、さながら『インディ・ジョーンズ』シリーズを彷彿とさせるものであったとともに、ターナーの女王ぶりと歌声が印象的だった一作。

頭脳を残し、肉体を始末したい。
ぶみ

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