らいち

マッドマックス/サンダードームのらいちのレビュー・感想・評価

3.0
今、北米で大変なことが起きている。先週より封切られたマッドマックスの新作がありえない絶賛の嵐にさらされている。ロッテントマトで、アクション映画としては、前代未聞の98%の支持を獲得。しかも200オーバーというレビュー数での結果は、自分が知る限り歴代最高のスコアだ。賞レース向けの映画ではないのだろうが、もしかするとオスカーノミネートもありえるのではないか。。。それほどの衝撃だ。

来月、日本でも公開する同作に期待するしかない状況になった。急遽、過去シリーズを復習することに。感想は3作目のみ。

カーアクションや、北斗の拳をはじめとするサブカルに多くの影響を与えたと言われるシリーズ。30年以上前の映画だ。当時、斬新だと思われたアクション描写や、その世界観も、正直なところ、今観てしまっては迫力にかける。CGに頼ることのできなかった当時に想いを馳せれば、その映像化は偉業であったことは頷ける。

2作目以降、放浪人となった主人公「マックス」は、2作目同様、結果的に人助けをするヒーローとして描かれる。ロックでハードな作りは2作目までで、3作目は一転、子どもも安心して観られるアドベンチャー映画になっている。重金属のクラッシュはそれなりに散りばめられるが、ラストの「赦し」が象徴するように、かなりヌルい仕上がりになっている。ハリウッド資本が影響したせいだろうか。一番面白いのはやはり2作目だ。

来月公開の「怒りのデスロード」の予告編を観る限り、全く新たなリブート作として作られた印象を受ける。白塗りスキンヘッドのニコラス・ホルトが「何てラブリーな日だ!」って絶叫しているあたり、狂気に満たされた映画になってそう。やっぱ過去シリーズとは異質な感じがする。いずれにせよ、今から公開が楽しみで仕方ない。

【60点】
らいち

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