石

マッドマックス/サンダードームの石のレビュー・感想・評価

3.5
過去のシリーズと打って変わって非常に軽いトーンで話が進みます。しかし、"全てを失うマックス"や"荒野爆走シーン"等マッドマックスイズムは確かに残っており、尚且つ今作の結末にはマックスに唯一救いがあるんです。
というのも、マックスの行動が結果的に感謝される事であったという展開は2にもありましたが、行為に及ぶ狂ったマックスを理解する人物はいませんでした。しかし今作終盤の「あんたもなかなかやるじゃないの」という台詞から読み取れるようにシリーズで初めて"イカれた走り屋にも共感者がいた"わけです。このラストに非常にシビれました。マックスは本当の意味で理解者に出会えたわけですね。

中盤から始まる民族大暴れ等今までの映画のトーンをことごとくぶち壊す展開はさすがにどうかと思いましたし、全然マッドマックスらしくない!なんて言われますが、正直2から既にマッドマックスではなかったわけで。マッド云々についてはどっちつかずだった2に比べ、当時なりのエンターテイメントという意味では成功しているのではないでしょうか。

それにしてもサンダードームってほとんど出てこなかったですね。
石