ちーくん

書を捨てよ町へ出ようのちーくんのレビュー・感想・評価

書を捨てよ町へ出よう(1971年製作の映画)
4.7
「田園に死す」の寺山修司監督作品ということですが、自分はこちらの方が断然好きでしたね。これくらいの年齢のどうしたらいいか分からない怒りと鬱憤をぶち撒ける様子や、センスでブン殴ってくるような映像の数々が最高にイカしてるし、何より画面越しからも伝わってくるパワーとエネルギッシュさが半端ないから高揚感が凄かったです。良くも悪くも「青春」って一言に尽きるし、ハイロウズみたく混沌と混乱と狂熱が入り混じった世界がここにはあったと思う。これとか「狂い咲きサンダーロード」とか観ているとやっぱこの時代独特の突き抜けるようなパワーが確かにあったんだなと思わされますね。俺には帰る家がない、故郷がない、国がない、世界がない、初めから無かったんだ何も。コカコーラの瓶の中のトカゲ、お前にはこの瓶を割って外に出てくる力なんかあるまい。そうだろ日本。身を捨てるに値するだろうか祖国よおおおおおおお!!!
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