工藤蘭丸

クレオパトラの工藤蘭丸のレビュー・感想・評価

クレオパトラ(1963年製作の映画)
3.5
1963年公開のジョセフ・L・マンキウィッツ監督作品。これは昔テレビの吹き替えでは観たような覚えがあるんだけど、それはどうやら3時間のバージョンを2週に分けて放送したものだったようだし、4時間バージョンというのはどんなものかと思って、久しぶりに観てみることにしました。

でも、オリジナルは前後編3時間ずつの6時間あったようで、まだ2時間分が失われているのは残念なところですね。忙しすぎる現代人にとっては、6時間の映画というのは受け入れられないかも知れないけど、ドラマチックだった古代ローマの歴史を真摯に描くには、そのぐらいの長さは必要だったのかも知れないし、もし復元されればあらためて観てみたいところです。

本作は、エリザベス・テイラーが出演していたこと以外はほとんど覚えてなかったけど、最近世界史の勉強をしていたおかげで、時代背景や大体のストーリーは分かっていたし、教科書的な史実の裏にこんなドラマがあったのかと思って、興味深く観ることは出来ました。

まあ、映画的には、アクションシーンのショボさが気になって、まるでNHKの大河ドラマを観ているような感じだったけど、豪華なセットや衣装やエキストラの数などのスベクタクルはかなりの見応えで、もし劇場の大画面で観ていれば、それだけでも感動させられそうな感じでしたね。