遠藤憲一主演
年の差が、ひと回りある夫婦で結婚して3年。
旦那の「ショウゴ」は、嫁の「ヤス」に仕事を辞めて欲しいと婚前から懇願しているけど、なかなか仕事を辞めてくれない。
毎日一緒に帰宅するけど、早めに着いたショウゴは、ヤスの仕事場である場面を見たことで・・。
だんだんエスカレートしていく「暴力」に、ヤスはたまらず相談に。
相談先でも、ヤスはまだまだショウゴに対して愛情があって。
でも、仕事を辞めてから・・。
ごくごく普通の家庭での小さな衝突が、エスカレートして後戻り出来ない程の「暴力」に。
DVとは、こう言う形だとリアルに表現されて作品として面白かったと思います。
遠藤憲一のショウゴ役は、気の小さな男で、自分の意思を暴力でしか表現出来ない所が、真に迫っていて。
で、小沢和義の相談役もいつもはヤクザが似合う人ですが、たんたんとヤスを説き伏せて現状を把握させて。
ラスト前の刑務所での接見シーンは、この作品の本質と重さがストレートに出ていて良かったです。
しかし、この作品が製作された時は、まだまだDVへの理解が乏しく、交番のお巡りさん、病院の女医なんかの対応が結構つれない感じだったんですね。