Kin

激突!のKinのネタバレレビュー・内容・結末

激突!(1971年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

何回めかの鑑賞。はじめて観たのは小学生の時のテレビ。正座して座布団だかクッション抱えてドキドキしながら観てた。トラウマ…。
今でこそ『煽り運転』という一言で説明つくけど、当時はそんな言葉もなく得体の知れない恐怖を味わってた。最後トラックの断末魔の悲鳴じみた轟音だったり、心臓が止まるかの如く動きを止める車輪など、ドライバーを映さずトラック自体が得体の知れない怪物や恐怖というところが怖さ倍増。
冒頭のラジオの内容や、何か卑怯な感じさえする主人公の行動や所作。そしてトラックのドライバーの方が正しいのではないかと思わされてしまいそうな軸のぶれない攻撃や男らしくスクールバスを助けるところとかの対比が興味深い。ラストに至ってはトラックに勝った後主人公の雄叫びではないヘラヘラとした裏声での小躍り、勧善懲悪のカタルシスは一切ないラストでした。この時代の変わりゆくアメリカ内での男性性や女性性への含みや示唆があるんだろね…。
でもこの気持ち悪さと違和感が最高に好き。
Kin

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