しもんぬ

夏物語のしもんぬのレビュー・感想・評価

夏物語(1996年製作の映画)
3.7
避暑地で作曲にふけりながら恋人の到着を待つ青年(メルヴィル・プポー)。最初その物憂げな表情や一匹狼的な立ち振る舞いから、他の作品でもよく見られる"哲学系男子"なのかな?と思って観てたんだけど、モテ期の到来とともに優柔不断な"凡庸な男"さ加減を露呈させる。

そんな彼に外連味なく寄り添うマルゴが恐らく今作におけるロメールの視点で、こんな雄大な自然の中で小さな悩みを抱えて右往左往する若者に、どうしようもなく愛おしみと可笑しみを感じるんだろうなと――レナとソレーヌの痛々しい発言も含めて、そう思いました。
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