tych

妻のtychのレビュー・感想・評価

(1953年製作の映画)
3.7
1953年 成瀬巳喜男監督作品 96分。結婚十年になる中川夫妻(上原謙、高峰三枝子)、子は無い、2階などに間借り人を置いている。妻は夫を「安月給で、気の抜けた風船みたいな男」と思い、夫は「この結婚で得たものはあったろうか」と思う。夫は、大阪へ帰るため退社するという上品な未亡人の相良(丹阿弥谷津子)に惹かれ深い仲となっていく。それを察した妻は強行策に出る、、、。高峰が煎餅をバリバリ食べたり、お茶でうがいをしたり、上原が弁当に妻の髪の毛を見つけたり、倦怠感が細部にも散りばめられている。高峰、丹阿弥に加え、高杉早苗(妻の友人)、中北千栄子(間借り人)、新珠三千代(妻の妹)など女優陣の存在感が凄い。
tych

tych