妻に投稿された感想・評価 - 3ページ目

神保町シアター「成瀬巳喜男～特集上映」にて鑑賞。

10年連れ添った妻との怠惰な日常から逃避するかたちで、不倫してしまう夫。この夫婦はどうなるのか…という物語。

不倫してしまう夫が上原謙、ホントに…

これは、成瀬の中でもある意味異色だと感じた。女性映画を撮る監督として名を馳せ、主人公となる女性はだいたい誇り高く生きているパターンが多い。が、この『妻』の妻は、あまり誇らしく描かれていない。夫の上原…

結婚10年目の倦怠期の夫婦の話。タイトル妻だけど、夫婦それぞれのモノローグで始まって終わる。永遠にこの繰り返し。一生倦怠期。
親戚にそれぞれ3回結婚した人が4人いて、うちの両親含め何か危機はあったに…

• #没後50年成瀬巳喜男の世界

丹阿弥谷津子演じる相良さんの去り方には、誠に感服するばかりである。

成瀬巳喜男の描く女性はいつも『ヤルセナキオ』という皮肉がある様に、どこか退廃的（所謂メンヘラ）か男性との協働を完全に拒絶しながら…

倦怠感のうがいや、ものぐさな台所、成瀬らしい笑いが散りばめられているんだけど、現実感の出るそれらも手伝い他人事じゃなく怖い。

溝口映画に出てくるようなだらしない男ではなく細君の詰問で素直に吐いてし…

めしや驟雨や妻の心よりは下かなと思う。
丹阿弥谷津子は鶯谷駅での待ち合わせ、大阪出張の際の新幹線、高峰と会話する高架下の食堂、別れの手紙が読み上げられた後のカットバックされた上原謙の背後を通りすぎる…

夫婦倦怠ものとして、いくとこまでいっている。『めし』『驟雨』なんかは多少なりともホッとさせられる結末が用意されてるが、今回は最後の最後まで妻と夫の心は接近しない。向き合おうともしない。そして別れもし…