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WXIII 機動警察パトレイバーのyaotomoのネタバレレビュー・内容・結末

WXIII 機動警察パトレイバー(2001年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

スピンオフ

パトレイバーが存在するという前提がより強固になっている印象。
その前提の上に成り立つ世界で、いつもの特車二課ではなく刑事2人の物語。
川井憲次の音楽をバックに刑事が聞き込みを行い、その背景にはノスタルジックな日本の街の風景がある。風景のカットが多かった。劇場版第一作目の捜査シーン、また劇場版第二作目で荒川茂樹が自身の論を展開するシーンを彷彿とさせる。これらは劇場版パトレイバー感を出すには必要な要素なのかもしれない。

監督が押井守ではなく、高山文彦であるから聖書の引用や正解の見えない衒学的で小難しいセリフのやりとりはなく、ストーリーは追いやすいものだった。

この映画を観た方は誰しも、特車二課の隊員の登場シーンが少ないと書いている。
そのせいか、後藤隊長の黄色い特車二課の制服を見るとホッとする。

最初は松井刑事をなぜ主役にしなかったのかと思ったが、松井刑事にしてしまうとレコード好き、家族に逃げられているなどの松井刑事に本来ないキャラクターを付け加えることになるので、0から違う刑事を作り上げたのかなと思っている。
こっちの方が自由にキャラクターを作り上げられる。

ただ、石原、東都生物医学研究所、米軍といった黒幕たちの思惑はほぼ明かされることがなく真相は暗闇の中のまま終わってしまった。
ここ回収しようとすると100分では足りないだろうから仕方ないのか。
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