うみぼうず

ダイヤルMを廻せ!のうみぼうずのレビュー・感想・評価

ダイヤルMを廻せ!(1954年製作の映画)
4.0
ミステリかと思ってたけど濃密なサスペンス。刑事コロンボや古畑任三郎と同じく犯人分かっている状態での心理戦は見応えあり。
トニーの臨機応変に対応する様や面の皮の厚さはかなり面白く、演じている役者さんの演技も素晴らしい。目線誘導やカメラワークなど細かな点はさすがで魅せられる。
計画練っている時の上からのカメラが印象的、あれは劇中の人物ではない視聴者の"神の視点"であるということの現れなのかな?

「完全犯罪は小説の中だけ、現実は必ず邪魔が入る」とのセリフ通り、計画が頓挫しそうなトニーをちょっと応援したくなるスリリングさもあり、とはいえやはりマーゴの無事を祈りたくもなり。もともと舞台だった活劇だけあってアパートの一室だけという限られた場所内での時間だが、没入でき本当に最後まで楽しめる。
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