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チェ 28歳の革命のBUSSANのレビュー・感想・評価

チェ 28歳の革命(2008年製作の映画)
3.8
『祖国か死か』


ジョンレノンが「今世界で一番カッコいい男」 と称した一人の革命家、チェ・ゲバラの生き様を垣間見ることが出来る作品です。

公開当時に劇場で鑑賞し、Blu-rayを所有しており、今回3回目の鑑賞です。

本作は2部作のうちの前半であり、キューバ革命を描いたものです。

終盤のサンタクララでの闘いこそ、盛り上がりを見せましたが、丁寧に戦闘シーンを描くのはこの部分だけであり、決して派手な映画ではないです。

史実に基づいた戦いでは、キューバ上陸作戦後に政府軍に待ち伏せをされて、味方の大半を革命序盤から失うのですが、これに関しては本作では描かれてません。普通の映画なら序盤から盛り上がりを見せるために絶対にこんなことはしないと思いますが、スティーブン・ソダーバーグはそこをバッサリと切り捨てました。


なぜか?


それはゲバラの人間部分をもっと描きたかったからだと思います。

正直ゲバラが好きな人以外はそこまで楽しめる内容ではないと思います。それでも彼の人間性は何となく伝わると思います。

ゲバラ演じたデルトロはもともとプエルトリコ出身のため、幼少期からアンチゲバラだったんですが、偶然手にしたゲバラの書籍を読んで考えを改めたそうな。25キロの減量や彼の書籍を読み漁りながら7年かけてリサーチして演じたデルトロのゲバラは、カンヌで男優賞取ってしまうのも納得で、めちゃめちゃ気合い入ってました。

決して万人受けする内容ではないですが、ゲバラに興味がある人は見ても損はしないかと思います。
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