ドナウ

ラストエンペラー/オリジナル全長版のドナウのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

ミンストレル・ショーが見られる!

以前見た通常版ほど没入感はなかった。やはり言語による違和感が大きく、中国映画が好きになったことが大きいように思う。正直、溥儀や国の隆盛なんかどうでも良くて、主役は紫禁城、圧倒的な美と色彩。溥儀の成長…というよりそれを阻害し、抑え込んでいた紫禁城。そんな溥儀を投影したであろう、虫かごに囚われたコオロギ。アーモは乳母ではなく美しい蝶。外への“好奇心”から幾度も顔を出すネズミ、門を閉ざされるとそのネズミを投げつけ殺してしまう。異質な環境で見るもの全てがぼやける彼はメガネにより新しい価値観を見つける。それぞれに配置されるキーアイテムがいい。最後まで成長を妨げられてきた溥儀、蓋を開け牢獄から放たれたコオロギ…そして消える皇帝という幻影。

共産党の描き方が甘い気が…溥儀には全てが敵なのに…まぁやむなしか…。
もしヴィスコンティが監督だったなら紫禁城をどう撮っただろう。
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