★1988年に続き2回目の鑑賞★
特殊メイクの猿人が大挙して登場するという、言ってみればキワモノ映画なのだが、監督がシャフナー、主演がヘストン、音楽がゴールドスミスという一流の布陣から、原作を基にして極めて真面目に製作された大作であることがわかる。
当時としてはずば抜けた特殊メイク技術が施されており、現在の視点から見てもさほど違和感はない。
中核のストーリー自体に捻りはなく、会話もお決まりのやり取りが多いものの、かつて人類が認めたがらなかった進化論を人間-猿の立場を逆にして繰り広げられる議論は興味深い。
本作の白眉で何よりショッキングなのはラストシーンだが、さすがに初見時のインパクトは感じられないし、登場する猿人類が完璧な英語を話している(原作では独自に発達した言語)ことから、ラストへの展開はほぼ読める構成になっていることにもさすがに気付いてしまう。
しかし現在においても、人類はこの映画のような結末に転がり落ちる危険性を大きくはらんでおり、それに対する警鐘という観点からも衝撃的なラストであることは不変で、2回目だからといってこのシーンの評価を差し引く必要は全くない。