鍋山和弥

極道の妻(おんな)たち 危険な賭けの鍋山和弥のネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

この作品は、極道の生き様と、言うよりも、極道に身を置く者達と、周囲の、家族愛に、趣を置いた、物語。物語の様相は、ヤクザ同士の、抗争と言うよりは、選挙の裏側のような作り。今作品で、『洲崎香矢』を、演じている女優さん。いつもは、中心的で、最後は、大胆なケジメと言う名の、復讐劇を、展開するのだが、今作品では、作風に合わせてか、裏側の、頭脳戦的な役回りで、派手さは、控えめ。その代わり、奥深い演技を見せる(いつも、奥深いのだが、・・・・)。オドロオドロしい、極道界で、血生臭いとこから、外れているのは、『カヤ』の娘、『カオリ』と、『シズオ』の弟、『シン』。お嬢様風な、『カオリ』と、チンピラのような、『シン』だが、この2人は、あまり、接触してはないのに、惹かれ合うのだが、お嬢様風な『カオリ』が、チンピラ風な『シン』の、荒々しさに、惹かれるのは、何と無く、合点がいくし、『シン』は、どことなく、真っ直ぐな純粋さがある。それも、きっと、惹かれた要因だ。それに、この2人には、重要な、共通点がある。それは、どちらも、極道の世界に、触れていて、どちらも、極道の世界ではなく、カタギの世界で、生きて欲しいと、近しい者から、思われていること。つまり、環境や境遇が、似てるのだ。正反対なようで、似た者同士。男女じゃ、一番、惹かれ合いやすい関係に、あると言える。この2人が、幸せでありますように、・・・・。
鍋山和弥

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