シリーズ第9作。今回の岩下志麻は「北陸の女帝」として、大阪で跡目争いをする暴力団を遠くから睨みを効かせるというユニークな立ち位置。彼女を味方に引きこもうとしたり、逆に彼女を消そうととしたりと、様々な利害関係が入り組んでいく。特に石橋凌とかたせ梨乃(久々のシリーズ復帰めでたい!)の夫婦の立場の難しさが、ドラマを盛り上げていきます。シリーズには異色のヒットマン(火野正平)もジョーカーとして暗躍する。
と、なかなか見応えのあるドラマだけに、原田龍二と工藤静香の青二才カップルの存在がうざくて仕方ないのだな。
関係者が次々と死んで、動きの少なかった岩下志麻はついに立ち上がるかと思った瞬間にエンドロールでびっくり。かたせ梨乃がいいところを持って行きましたが、岩下志麻にはマシンガンをぶっ放してほしいよ。
なんか、傑作となりうる要素があっただけに、ちょっと惜しいと思った作品です。
BS松竹東急「よる8銀座シネマ」にて。