ろく

僕らはみんな生きているのろくのレビュー・感想・評価

僕らはみんな生きている(1992年製作の映画)
3.8
滝田洋二郎が上手いのはこの監督はコメディというものをしっかりわかっているってことなんだ(それはピンクの「痴漢電車シリーズ」から言えることかもしれない)。そう、コメディの本質って笑いがあって涙があって、そしてちょっと考えさせて。今はもう日本の凋落からこの映画は「存在しないこと」になってしまっているがそれでも昔の日本ってこうだったんだよ。エコノミックと言われながらもとにかく前進前進また前進で。そんな日本だからこそこの映画は意味があったんだろうと思う。とにかく山崎努がいい。飄々としてながらも悲しくて。仕事のためにまさに「家庭」を犠牲にする男の姿なんだと思う。原作(漫画)も読んでいて原作はもう少しスペキュレイティブ。でも映画は原作にはない「体感」を感じさせてくれた。どっちも僕にとってはありだった。
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