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新・第三の極道 勃発関西極道ウォーズ!!のMASHのレビュー・感想・評価

3.0
三池監督のOV作品を観たくて鑑賞。何故か1作目にあたる『第三の極道』はDVD化もされてないのに、それ以降のVシネは全部配信で観れるという。まぁそれは置いといて。どう観るかでこの映画の評価が変わると思うが、僕個人としてはまぁまぁ楽しめたという感じ。

まず悪い点を挙げるとするなら、ふざけ具合と真面目具合が中途半端なため、安っぽさが悪い意味で目立っている印象。あと、制作に主演の中条きよしが参加してるのもあり、彼がカッコつけたシーンがとにかく多い。しかも演技や脚本のせいでキャラに一貫性が無く、彼が何を考えていて何をしたいかがイマイチ伝わってこない。ただ、これらの要素も「OV作品っぽいな」と思えば気にならなくもない。

もちろん普通に良い部分もある。まだ三池監督の初期の作品とはいえ、彼のスタイルの片鱗は既に感じられる。街や風景の写し方、群衆劇的要素、悪趣味さや暴力描写、コント要素や悪ふざけ、大袈裟なキャラの特徴づけなど。それらが割と機能しており、それらがこの作品をただのOV作品から三池監督の作品へとステップアップさせている。

映画としては微妙だが、こういうのを期待して観たわけだから個人的には概ね満足。お世辞にも良い作品とは言えないが、OVヤクザ作品や三池監督に興味があるなら観てみて損はないと思う。「次回に続く…」という終わり方にモヤりつつも、続きを観たくなるくらいには楽しめた作品。1作目も配信してくれ〜
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