演技、演出、脚本が素晴らしいマフィア映画。
監督はマーティン・スコセッシ。
暴力、汚職、いかさま、裏切りが当たり前だった70年代から80年代のラスベガスを描いたドロドロのストーリー。
本作はカジノ支配人の成功と転落を追った衝撃の実話で、ニコラス・ビレッジのノンフィクションを基にしている。
ハリウッドのマフィア映画と言えば、『ゴッドファーザー』や『グッドフェローズ』がよく名作と挙げられるが、私は本作が1番だと思っている。
上映時間は約3時間もあるのにダレることなく全く飽きない。
マーティン・スコセッシ監督とロバート・デ・ニーロがタッグを組んだ8本目となる本作は、ジョー・ペシも含めたお馴染みのトリオという意味では3本目の作品になる。
これを聞いて期待出来ないなんて思うのは無理だし、間違いなく面白いと確信できる。
一番の見どころはシャロン・ストーンの怪演だろう。
彼女の演技はゴールデングローブ賞で主演女優賞を獲得している。
シャロン・ストーンと言えば、セクシー系女優のイメージが強かったが、この映画で評価を変えたことは間違いない。
ヒステリーで惨めな女を見事に好演していた。
本作には顧問としてフランク・ヴィンセントが演じたフランク・マリーノが参加している。(ニッキーの右腕のような役)
当時のラスベガスの裏社会をその身で体験したフランク・マリーノのアドバイスが入っているというだけで、とてもリアルに感じられる。
因みに、本作の殺しのシーンはフランク・マリーノが実際に目の当たりにした(本人が実行したかは不明)マフィアのリアルな殺し方らしい。
そう思って観るとなんとも恐ろしい…(笑)