Casablanca

東京上空三十秒のCasablancaのレビュー・感想・評価

東京上空三十秒(1944年製作の映画)
3.0
印象に残るのはフィリス・サクスターの笑顔。ただ、バン・ジョンソンとサクスターの関係が甘すぎて、ドラマ性を感じない。

本作は、日本軍がアメリカ本土を攻撃した直後に国民感情を高揚させるために行った東京爆撃を描いており、史実だ。まだまだ日本軍が元気だった1942年の話なので、米軍としてはかなりの危険を伴ったはずなので、そのあたりの緊迫感が十分に伝わってこない。

文字通り切って貼り付けたような富士山には、滑稽ささえ感じられてしまう。日本軍支配下の中国に不時着して生還するまでの描き方も淡泊だ。

終戦前のこの時期に「庭師の日本人はいい奴だった」なんて台詞が書けるところは、アメリカの余裕を感じさせるところ。