くるぶし

JSAのくるぶしのレビュー・感想・評価

JSA(2000年製作の映画)
4.0
近隣の国が戦争をはじめるという状況を味わうと、この映画の肌触りが変わる…

鬼才パク・チャヌクの監督デビュー作。さすがに20年以上も前の作品のため映像の拙さは確実にあるのだけれど、軍事境界線がいまだ残る韓国の南北問題をテーマにした作品の中では、ダントツに興味深いドラマが展開する。

南北の兵士4人によるとある事件が起きたところから物語ははじまる。時間軸が交錯しながら、なぜそうなったのか、首謀者は誰なのか、徐々に真相が明らかになっていく。このミステリー要素が物語の軸になっているんだが、おもしろポイントはそれだけじゃない。
事件を解明するために派遣されたスイス軍少佐ソフィーが物語を大きく揺さぶる存在となっている。で、これを演じるイ・ヨンエ女史がいい。完璧主義だからこその空気の読めなさで、悪気がないことをいいことにやりたい放題。最終的に物語の実権を握っているのも彼女。
ネタバレで知った裏事情にはかなり動揺してしまいました。すごいな、パクチャヌク。

この頃のソン・ガンホ先輩のとがり方がかっこよいし、イ・ビョンホンってこんな男前だったんだ…と今さら思ったし、最近の推しアジョシであるシン・ハギュンのマンネっぷり!かわいさがもうなんてこったい。

とりあえず、「シュリ」とともに第一次韓流ブームの火付け役となった作品としては納得しかありませんでした。あとチョコパイ食べたくなるー
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