ルー

ファニーとアレクサンデルのルーのレビュー・感想・評価

ファニーとアレクサンデル(1982年製作の映画)
4.3
ベルイマンファンを自称する者として、観なければなるまいと思っていたので、やっと時間を見つけて通して観れた

最近はCGを多用したような映像やカタルシスあるサスペンスに慣れきっていたため、前半は正直なところやや退屈だったのだが、絢爛なセットやクリスマスの華やかな雰囲気は堪能することができた

特にやはり子供たちが可愛くて最高

とまあ、そんな訳で映像的に現代のものに慣れていたということもあって、後半の緊迫した展開やギレルモ・デル・トロを思い出すような非現実的な存在との邂逅は楽しかった

デル・トロと似通っていながら演劇のように舞台袖からひょいっと出てくるような演出を見てると、演劇を観てるような印象にも近かった
ハムレットが劇中劇として引用されていたので、入れ子構造になってるような印象もあった

新しい父親から逃亡するにあたり余韻を残すような展開はやはり古典として見事だなと感じた
監督の幼少期が元になっているのだ、とは断言できないのだが、どこまで実体験が反映されているのか分からないが
この少年が大人になって映画監督になるのかなと考えると、何か感慨深いというか、人生ってほんと山あり谷ありだよな、などと素朴に思った...

なんか、子供の頃を思い出して人形劇とか観たい気持ちになった
いつかまたこの映画を見返すときは違う感想になるかも
ルー

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