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ユージュアル・サスペクツのkuuのレビュー・感想・評価

ユージュアル・サスペクツ(1995年製作の映画)
4.0
『ユージュアル・サスペクツ』
原題The Usual Suspects.
(タイトルは、『カサブランカ』(1942年)の有名なセリフから来てるそうです。"Round up the usual suspects"(いつもの容疑者を集めろ)。)
映倫区分PG12.
製作年1995年。上映時間105分。

5人の前科者による犯罪計画の顛末を巧妙なストーリー展開で描いたクライムサスペンス。
第68回アカデミー賞でケビン・スペイシーが助演男優賞、クリストファー・マッカリーが脚本賞を受賞。ブライアン・シンガー監督は本作で高く評価され、『X-メン』の監督に抜てきされるなど出世作となった。

カリフォルニアの埠頭で麻薬密輸船が爆破されて27人が死亡し、現金9100万ドルが消えた。
関税特別捜査官クイヤンは、ただ1人無傷で生き残った男キントを尋問する。
6週間前、銃器強奪事件でニューヨークの警察に連行された5人の“常連容疑者”は釈放後に結託し、悪徳警官を襲撃して宝石を奪う。
それを売りさばくためカリフォルニアへ向かった5人は、売人から新たなヤマを持ちかけられるが。。。

この時代てのは、多くの陰謀論者が大活躍してる。
ヤツらは、ある出来事がなぜ起こったんか、その理由を説明すっために、あまりにも多くの心を揺さぶるような説明を考え出す。
信じられへんような話やけど、奴らはその出来事に対して適切な答えを持っている。
例えば、『新型コロナウイルスCovid-19』てムカつくウイルス君の誕生について、ある陣営は、『中国の生物兵器が失敗したのだyhoyho』って主張する。
武漢にある中国共産党の秘密研究所や、病気になったコウモリなど小動物が市場に出回ったちゅう『証拠』を示して主張する。  
そうすっと、相手は、『ウイルスてのは実は米国製アルよ』と云い出す。
中国が世界最大の経済大国になるためにゃ、米国はこないな汚い手段を取らざるを得なかったのであると。
ほんで、第三者が現れて、ウイルスは自然の突然変異で、自然の領土を取り戻すための反撃なんや主張する。
話があまりにも眉唾モン信じがたいので、そりゃ違うでと云うと、奴らは振り向き
『真実は小説よりも奇なり!』と云うんやで~と。
そして、新世界やら、イルミナティに、ロスチャイルド家を中心とした銀行家の陰謀、はたまたモサドとか、戦争や経済、さらには津波や気候変動までもコントロールしている人物は枚挙にいとまがない。
今作品は、一種のカルト的な人気を誇ってる。
『サタデー・ナイト・ライブ』やら『ファミリー・ガイ』とか、米国の多くの番組でポップカルチャーの参考資料として引用されてる。
捉えどころのあらへんマフィアの囚人が語る複雑なストーリーと、映画の最後に起こる、森光子もビックリのどんでん返しは、多くの映画ファンにとっての名作やと云えます。
また、50年代の良質なノワール映画を彷彿とさせる印象的なセリフの数々も自慢できる一つちゃうかな。
映画のタイトルにもあるように、『悪魔がやった最大のスタントは、彼が存在しなかったことだ』ちゅうのは、まさに支配勢力の隠れた力が働いていることを示してるんやと思う。
仕事はエージェントによって行われる。
右手で叩き、左手で鎮静剤を塗る。
壊す腕は抱きしめる腕でもある。
それが欺瞞の技術である。
何か話がよーわからん様になったけど、今作品の監督ブライアン・シンガーは、いくつかの優れた映画を監督してきたが『X-MEN1.2』、『ワルキューレ』、『ゴールデンボーイApt Pupil』と、この傑作に匹敵するモンは個人的にはあまり知らない。
今作品の複雑なストーリーは、謎に包まれた非常に恐れられているカイザー・ソゼの正体の謎を解こうとするポリス(チャズ・パルミンテリ)の姿を描いてます。
容疑者には、
スティーブン・ボールドウィン、
ガブリエル・バーン、
ベニチオ・デル・トロ、
ケビン・ポラック、
ケビン・スペイシーちゅう強力なキャストが名を連ねている。
また、今作品は、サウンドトラック、音響効果、視覚効果などあらゆる面で優れてますが、伝説となっているのは、セリフとプロットの両方で優れた文章を書いているからやと思います。この映画は何度見ても楽しいし、複雑な謎を解明するためには何度も見る必要が小生には必要っすわ。
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