調伏系V魔虚羅

叫の調伏系V魔虚羅のレビュー・感想・評価

(2006年製作の映画)
3.9
湾岸地帯で発見された女性の変死体。その異様な手口から連続殺人の線で捜査する刑事・吉岡。だが、現場のあらゆる証拠が自分を犯人だと示しているようで。
”赤“という色への恐怖の刷り込みを行い、観客の潜在的な恐怖をジワジワと引き出す巧みな色の構成。度重なる地震、それによって起る液状化現象。そして、被疑者達に付き纏う霊。液状化現象によって浮いて来る水や土砂の様に、浮かび上がる彼等の埋もれてしまった過去の罪。分かるようで分からない。謎が謎のままに終わる為に映画が終わった後も恐怖が終わらない。今まで観たホラーの中でも上位に君臨する怖さだったのだが、霊能力者が本物の幽霊に最も近い映画として選ぶ『降霊』でまた私の中のランキングが更新されそう。
調伏系V魔虚羅

調伏系V魔虚羅